FOOT CARE JOURNAL 05
保湿しても割れる、
その理由
かかとにクリームを塗っているのに、なぜか割れが治らない。むしろ悪化している気さえする——そんな声はよく聞かれます。実はこれ、保湿そのものが間違っているわけではなく、順番と厚みの問題であることがほとんどです。
まず知っておきたいのは、硬く厚くなった角質は、水分や成分を通しにくいという性質です。クリームを表面に塗っても、分厚い角質の層に阻まれて、本来届いてほしい奥の乾燥した部分まで浸透しません。つまり、厚みが増すほど「保湿しているつもりで、保湿できていない」状態に近づいていくのです。
さらに、かかとの角質は他の部位よりも生まれ変わりのサイクルが乱れやすい場所です。刺激を受け続けることで角質が過剰に作られ、本来なら自然にはがれ落ちるはずの古い角質が、表面に留まり続けてしまいます。この“居座った”角質が、保湿の効果をさらに遮る壁になります。
ひび割れがすでにできている場合は、話がもう一段階複雑になります。ひびは角質の表面だけでなく、内部の弾力を失った層にまで達していることが多く、表面をなでるようにクリームを塗るだけでは、ひびの奥まで届きません。ここで無理に力を入れて塗り込むと、逆に皮膚を傷つけてしまうこともあります。
つまり保湿は「厚みを取り除いた状態」で行って初めて意味を持ちます。硬くなった角質をそのままにして保湿だけを重ねるのは、蓋をした鍋に水を注ぎ続けるようなものなのです。
では、この「厚みを取り除く」という工程は、どこまでやってよく、どこからがやりすぎになるのでしょう?
厚みを整えるところから、一緒に始めてみましょう。
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